中小企業診断士/行政書士 中村事務所

飲食店支援専門の中小企業診断士行政書士です。事業承継の支援も致します。

親族内承継!

 

 

昔は子供が家業を継ぐのが当然だったが、今は親族内承継は40%程度に低下している。承継したくない理由は、「親の事業に将来性・魅力がないから」が45.8%ともっとも割合が高く、次いで「自分には経営していく能力・資質がないから」が36.0%となっている。

 

一方で「今の収入を維持できないから」については13.9%と低いことから、収入というよりもそもそもの事業の継続に不安があること、やりたいと思える事業でないこと、そして経営していくことに対する不安が、子どもが承継しない大きな理由になっている。(中小企業白書より)

子どもは親が経営している姿を見て育ってきているから、従業員の場合と比べて承継には有利と言え、事業の経営とはどういうものか具体的なイメージをもって捉えることができるからである。

 

しかし、実際には子どもが事業を承継する割合は減少し、親族以外の者が承継する割合が増えている。5人以下の小規模零細企業であれば80%が子供となっているが、規模が大きくなるに連れその比率が低下し、今や親族内と親族外はそれぞれ40%と拮抗している状態である。

子供にやりがいを持って継いでもらう為には、①事業の経営革新の取り組みを行い、事業の将来性や魅力を高める。②後継者に、マネジメントなどの教育を計画的に行う。③子どもとコミュニケーションをとり、どのような考えをもっているのかを理解する、等がおすすめである。

 

 

③のコミュニケーションに於いては、父親と息子は何となくしゃべりにくいものであり、父親が勝手に暗黙の了解として思い込み、子供に当然だと求めてしまう事がある。それらを反省して、照れくさいだろうが、もっと息子との会話が必要だということを認識することが必要である。

 

もしそれでも子供が継いでくれなくて、従業員など親族外承継も難しいなら、第三者承継としてM&Aで会社を譲渡するのも今の時代は選択肢の一つであろう。昔は外資系企業(ハゲタカ)が会社を乗っ取るイメージもありましたが、近年は企業の成長戦略の手段として活用されトレンドでもあり、多くのメリットもあるので検討しましょう。