中小企業診断士/行政書士 中村事務所

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ビッグモーターの不正事件!

中古車販売大手『ビッグモーター』による自動車保険の保険金不正請求問題がおさまる気配がないというより、最悪の状態になりつつある。

 

社長の兼重宏行氏、息子で副社長の宏一氏が責任を取って辞任するということだが、世間の目をごまかし、早くこの問題から逃げたいのではという声が多い。

 

非上場の同族企業では、イエスマンの社長しか生まず、株主である兼重親子は会社経営に影響力を残すだけで、不正問題自体は外様の専務に丸投げの状態である。

 

だから、より一層のひんしゅくを買いそうである何の解決にもならないと相当なバッシングを受けているようである。またその場しのぎの記者会見で疑惑の目がさらに向けられているようだ。

 

私は中小企業診断士としていろいろな会社を見てきたが、とにかく人を人として扱わず、モノとしてこき使い、役に立たなくなったら使い捨てるといった会社は成長する訳がない。

 

 

 

従業員満足顧客満足を徹底しない会社に対して忠誠度を持って頑張る社員が少ないのは当然であろう。

 

奴隷的拘束の状態で人間形成や成長機会を有する労働環境でない社員の定着度も低く、常に脆弱な組織であれば生産性が高まるはずがない。

 

ましては不正をしてでもノルマを達成せよといった職場で社員が誇りを持って仕事ができるはずもない。結局はダメ社員ばかりが会社に残り会社自体が成長するのは困難になるはずである。

 

 

 

経済同友会新浪剛史代表幹事(サントリーホールディングス社長)は25日の定例記者会見で「経営そのものに問題があったのは明らか」と強調していた。更に、同じ経営者として「こういう経営をされてきたことを遺憾に思う」と苦言を呈した。

 

そして、国内の人手不足が続く中、ノルマを強いるだけの会社には優秀な人材が集まらないと指摘し「たぶんこういう会社は早晩、淘汰(とうた)されるはずだったんですよ。ただ『ノルマ、ノルマ』だと。そういう運命にあった会社だと思いますよ」と述べておられていたが、本当にごもっともである。

 

「企業は人なり」といつの時代も言われるが、頭で理解しながらもこれを徹底しない会社が多すぎる。今の自分の会社を見直し、成長に向けての組織づくりをしていかなければならないであろう。