中小企業診断士/行政書士 中村事務所

飲食店支援専門の中小企業診断士行政書士です。事業承継の支援も致します。

宿泊事業者は事業再生のチャンス❗️

 

 

 

長引いたコロナが収束した今、旅館・ホテルの需要が戻り、多くの方がこの夏も旅行を計画されているのではないでしょうか。

コロナ前の2019年の外国人旅行者数は、31,882,049人。東アジアからの旅行者が65%を占める状態でした。各国・地域別で見ると、2019年は、①中国②韓国③台湾④香港の順で入国者数最大ピークの状態が続いていましたが、コロナで急変しました。3年に渡り旅行ができない状態が続き、観光業界は瀕死の状態でしたが、国からの支援もあり、何とか耐え忍んだ事業者の皆さんは大変だったと思います。昨年末から、コロナが収まりつつある中で、行動制限が徐々に解除され、観光業界は賑わいを取り戻しつつあります。

 

今年のゴールデンウィークは観光地に海外旅行者が多く訪問し、人気スポットは溢れています。コロナ以前のように戻りつつはあるのですが、中国からの受け入れが強化された規制でうまく入国させられず、現在(2023年5月)は①韓国②台湾③香港④中国、となっています。

 

でも、そろそろ爆買いを代表する中国人旅行者の解禁も迫っており、これからは更なる外国人旅行者の増加で日本の観光地及び宿泊施設や飲食関係は潤ってくると期待されています。

 

 

今後の日本の観光産業を支えるかもしれないトレンドキーワードと言えば、

(1)インバウンド

2015年には45年ぶりにインバウンド(入国者数)がアウトバウンド(出国者数)を上回り、それ以降訪日外国人観光客は右肩上がりに増加しました。コロナ禍によりインバウンドは下火になったものの、入国規制緩和によりインバウンド需要は日に日に高まっています。

DBJ・JTBFアジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査」(2021年10月調査)では日本が人気旅行先の1位を獲得しており、観光業は今後日本経済を支える重要な役割を担っていくでしょう。

(2)サステナブルツーリズム

サステナブルツーリズムとは、その地域の文化や環境の保全を第一に考えた観光のスタイル。大型開発のような商業色の強い観光ではなく、その土地の特徴や地域住民の暮らしによりそった観光地づくりを推進します。

サステナブルツーリズムの例では、岐阜県が有名です。「日本の源流に出会える旅」をコンセプトに掲げ、その土地の文化や人、自然を尊重しながら観光を楽しめる環境が整備されています。
(3)アドベンチャーツーリズム

アドベンチャーツーリズム(AT)とは、「自然」「アクティビティ」「文化体験」の旅の3要素のうち2つ以上で構成される旅行のことです。グリーンツーリズムエコツーリズムにも通ずる旅のスタイルですが、アクティビティを通じて地域の文化や自然を肌身で体感する点が異なります。

例えば、北海道ではこのアドベンチャーツーリズムに積極的に取り組んでおり、道内の各地域でアドベンチャーツーリズムの取り組みが行われています。

阿寒湖のある阿寒エリアでは、スノーシューを履いて散策する「湖上散歩」や凍った湖に穴をあけて楽しむ「わかさぎ釣り」などのアクティビティが用意されています。

旅行者はアクティビティに参加することで、自然と触れ合うことができ、その地域独自の魅力を思う存分体感できるのです。(au PAY magazineより引用)

 

 

前述したように、観光業界はここ数年のコロナ禍により、大きな犠牲を払わされてきました。感染症の蔓延防止策が断続的に行われ、その度に営業を制限せざるを得なかった宿泊業の方も多かったのではないでしょうか。何とか耐えて事業継続に期待して努力していた観光関連事業者にようやく明るい兆しが見えてきました。

訪日旅行者も増えてきて、旅行者のリベンジ消費を取りこぼすことがないようにしないといけませんね。
そして、旅行市場に追い風が吹いている中、この事業機会を逃すまいと情報発信についての意識が再び高まって いることと想定されます。

 

「宿・ホテル予約サイトのページはあるけどホームページはない」「宿・ホテル予約サイトの更新には力を入れているけどホームページの更新は止まっている」というケースがあったら、この機会にぜひ作成・更新してみましょう。

 

 

宿・ホテル予約サイトは、どの旅館・ホテルも決まったデザインで表示されるので、オリジナリティを表現するにはホームページの存在は欠かせません。


たくさんある旅館・ホテルの中から、お客さまに選んでもらうには他にはない魅力をしっかりと伝えることが大切で、これが集客の際の最も差別化する要因だと思います。

いくら素晴らしい料理・接客サービス・非日常的な快適で格調高い雰囲気の演出がされた雰囲気を有する宿泊施設でも、来ていただくきっかけを強化しないと「宝の持ち腐れ」になります。そういうことのないように致しましょう。