中小企業診断協会の重鎮から、いくらクライアントから要請を受けても「補助金申請を主目的にした支援はするな」と言われた。これは目的と手段の本末転倒の話であり、補助金狙いの手続きをするという事は経営支援する診断士がすべきではないとの事である。
また補助金や助成金詐取の片棒を担いではならないとの警鐘を鳴らされているとも思う。
図解でわかる 小さな会社の経営に活かす会計 いちばん最初に読む本
- 作者: 六角明雄
- 出版社/メーカー: アニモ出版
- 発売日: 2015/11/17
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補助金や助成金は地域経済の発展、雇用の確保、技術力の強化に向けた国の競争力の強化など目的が公益性を重視したもので多種多様の制度が存在する。
一企業の不当利得の為にあるのではない。
この制度は、経営改善・経営革新・雇用の安定・ものづくり基盤の強化・新技術開発など経営を著しく良くすることを目的としている中小企業が、経営基盤が脆弱な為にそれらを実現することが困難である場合、国が補助金を出して応援しましょうというものである。本来の趣旨を自分勝手に変え、自己利益を得る為や資金繰りに充当する為に使うものではない。
だが相変わらず補助金狙いの仕事依頼は多いのが現実である。
この制度を活用しながら、一生懸命に頑張っている中小企業が、不正利用する会社が多発することでこの制度がなくなったり、申請手続きが厳格になり使い勝手が悪くなるのは回避しなければならない。改めてこの制度の趣旨を認識しよう。