中小企業診断士/行政書士 中村事務所

飲食店支援専門の中小企業診断士行政書士です。事業承継の支援も致します。

飲食店経営は結構難しい!

飲食店でよく値上げしたいがどうだろうか

との相談が多い。飲食店に限らず度の業種・

業態でもプライシング(値決め)が栄枯盛衰の

分岐点になることは多い。メニューの価格を

 

 

 

上げてもっと売上を上げたいが上げたら

お客さんが他の店に行くんではと怖いから、

なかなか上げられずに逡巡する店は多いで

あろう。業態にもよるが、特に低価格で

近隣での競争が激しい店(値段勝負で他に

他店との差別化要因がない店)は僅かな

値上げで客離れを起こすことが多いが、

高価格帯の業態で顧客吸引力の要素が

価格以外の要素にある店はあまり影響が

ないケースが多い。要は価格弾力性が

高いか否かで決まるものである。小売り

業界でも最寄品・買り品・専門品と弾力性が

違うように、自店の価格決定要因と競争実態を

分析をして慎重にプライシングをすればいいと

思う。

自店の「価格弾力性」について、一度真剣に

考えてみよう。

 

 

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飲食店で空席があるのに人手が足らず客を

案内できず、よく叱られる事がある。需要が

一気集中する昼食や週末で頻繁に生じる

機会損失だ。だが人がいても過剰投入すると

採算が悪化する。一人増員させるといくらの

売上増加が必要かという緻密な計算も必要で

ある。確かに顧客満足の為には最低限の

対応人数が必要であろう。何人の対応人数が

必要かと店の利潤を最大化するための

必要最適売上規模も勘案して、精度の

高い投入人員計画を作成しないといけない

だろう。顧客対応力と採算重視の人数加減は

結構難しい。客と店の満足はトレードオフ

関係。顧客満足を優先すべきは当然だが、

これをやり切った店が競争優位に立てる。

 

 

飲食店開業・経営の成功メソッド

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飲食店を開業する際、よく営業時間を

どうすればいいかの相談がある。営業

時間を、昼をやるか夜だけにするかは、

店のコンセプト(誰に・何を・どの

ように)次第である。昼をやろうが

やるまいが賃料は同額で固定費だ。

よく固定費の負担軽減・ディナーへの

誘導策・食材の有効活用として

ランチ営業をする店がある。単価の

高い店に来るお客様で、いきなり

ディナーへ行って失敗するのは

リスクあると、ランチに行き

ディナーへ行くか否かの判断を

されるお客様がよくいる。一概には

言えないが、ランチで様子見して

それで満足し、わざわざ高いディナー

へは行かないという人も結構いる。

半額セールの時に来るお客さんは、

半額の時にしか来ないというのは

業界の常識である。その点を考慮し、

固定費が同額だからとわざわざ人件費や

水光熱費を使って開ける必要はないと

助言する。そういうことをすると当初

考えていた本来の店のスタイルが

変わってしまう。中長期的な視野に基

づき、店のコンセプトと立地・顧客の

特性を踏まえた上で決定しよう。まずは

知ってもらわないとメインのディナーに

繋がらないとの理由で開けるのは賛成

しない。ディナーの希少価値を考えてみよう。

 

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外食は立地産業だから、精度の高い

市場調査が必要んおは当然であろう。

今はSN Sのお陰で二等立地でも商品力

があれば繁盛する店もあるがやはり立地は

武器になる。昔、料理に自信ありという

店長が賃料の安い二等立地で開業したが、

客足が鈍く高い販促費を使い店の認知度を

高める広告宣伝費と賃料などの経費を合算

したら、一等立地と変わらないくらい

膨らんで赤字転落の店があったいう

滑稽な話もあるので気をつけよう。

 

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