父親が起こした会社を長男と次男が取締役として支えているが、100%株式を持つ父親が後継者の事に対して何も決めておらず、また遺言書も用意せずに交通事故で急死した。
相続人は奥様、長男、次男である。次男の方が経営者に向いており、また会社の経営理念や父親の信念や哲学などをよく理解していた。長男はちゃらんぽらんの性格で、社内でも問題児扱いされており、従業員みんなが次男がいずれ後継者になるだろうと期待していた。
しかし、父も後継者にと考えていたが、奥様は生真面目な次男よりバカな子の方が可愛いのか、やたらと長男を可愛がっていた。そして法定相続分により株式の配分が決められた。
奥様が株式50%、長男と次男がそれぞれ25%持つことになった。そして、奥様と長男が結託して75%の株式を持つことになったので絶対的な経営権を持つことになり長男を後継者に指名した。
その結果、次男は何も意見できず、会社から追い出されることになってしまった。従業員たちも同族企業特有のお家騒動に嫌気がさし、離職が相次ぎ、会社は倒産状態に陥ったそうである。