中小企業診断士/行政書士 中村事務所

飲食店支援専門の中小企業診断士行政書士です。事業承継の支援も致します。

魅力あるカフェ!

3年に渡り、新型コロナウイルス感染予防対策による外出自粛が飲食業界にもたらした影響は相当なものでした。その行動制限がようやく解除され、その我慢してきた反動で消費活動を活発化させる人々が増えてきており、経済が大きく動いています。

 

外食需要も活発化し、その中でも空前のカフェブームが訪れ、特に10代~20代、いわゆるZ世代女子の間で流行り続けているようです。

 

カフェの店内ではコーヒーや軽食を味わうだけでなく、グルーブでの会話を楽しんだり内装やスイーツの写真を熱心に撮影したりする若者たちの姿を見かけることが多くなり、それらをターゲットにしたお洒落なカフェも次々とオープンしています。


カフェが若者たちから人気を集める理由の一因は、Z世代のインスタグラムなどSNS活用によるブームの拡大があげられるのではないでしょうか。若い女性がその店独自の商品をスマホで撮影し、インスタグラムなどに投稿する光景はよく見られますね。

 

2022年度の総務省の調査データによると、年代別のインスタグラム利用率は10代が72.3%、20代が78.6%となっており、他の年代と比べてもZ世代の利用率が極めて高いようです。お洒落なカフェに行って、インスタ映えする写真を投稿して自己満足するZ世代がカフェ人気を高めており、この傾向はしばらく続きそうですね。

 

コロナが収束して、外出制限の緩和や企業活動の対面回帰の流れ及び、会社員の休憩や商談利用なども増加し、カフェ需要は回復傾向にあります。しかし、需要面では好環境にも関わらず、供給面に於いては、コーヒー豆の価格高騰、仕入価格の上昇・穂とで不足や人件費上昇、などこれらの負担額を価格に転嫁できず廃業も増えております。Z世代を中心にSNSでも注目されカフェブームの到来が期待されているのに勿体ないですね。

そういった内外部環境の中で優勝劣敗が明確になってくるでしょう。大手チェーンや個人経営といったカフェの規模に関わらず、利用動機に応じた市場を細分化する中、カフェの競争はさらに激化するのは当然です。

本格的なコーヒーを楽しみたい純喫茶店は時間をかけてコーヒーを抽出するスタイルのカフェではゆったりとくつろぎたいという顧客が集まり、ドトールなどビジネス街に立地したセルフサービス式コーヒーショップのチェーンでは、価格を抑えたメニューをスピーディに提供できる仕組みを確立させ忙しいビジネスパーソンを集客するでしょう。

 

お洒落な雰囲気を醸し出し、あらゆる客層にも対応できて、繁華街だけでなく駅やオフィスビルや大学の中にも出店している世界最大のチェーンであるスターバックス、地域住民のコミュニティの場として活用される昔ながらの町の喫茶店など、カフェ市場は多種多様です。

 

先日終了したテレビドラマでは、あまり幸福感のない女性3人が宝くじが当たったことをきっかけに、幸せになりたいと3人共同でカフェをオープンする物語でした。自分たちで知恵を出し合い、必ずみんなで意見調整し、意思決定してオープンさせるストーリーで大変好評でした。

 

これからカフェをオープンさせたいと創業希望の方も多いと思います。その際は、ストアコンセプトを明確にし、メニュー、価格、販促、立地、店内デザイン、外観デザイン、店内装飾品、什器備品、ユニフォーム、マーケティング、などのコンセプトを中心に整合性を取り、訴求していかないといけません。

 

スターバックスのように、あらゆる客層に利用されている店を模倣し、ターゲットを拡散しても、結果的にパッとしない今一のコンセプトとなり、個性も特徴もない店づくりになってしまうのは回避しなければなりません。

 

 

 

近年、個人経営の喫茶店が減り、大手のセルフサービス式コーヒーチェーンの比重が増しています。一方で、コンビニのコーヒー、マクドナルドなどファストフード、ファミレスのドリンクバー、フルサービスで勢いがあるコメダ珈琲店など業態間競争も激化しております

 

コーヒーは供給側の努力で市場の拡大は期待できる市場であります。要はあらゆる供給で需要を喚起です。イニシャルコストやランニングコストなど損益管理をしっかりしていつまでもお客様に愛される店にしていきましょう。

 

そして、新規性・差別化・独自性・ニーズとの合致・収益性・持続性・実現可能性などを踏まえた経営を実現しましょう。