中小企業診断士/行政書士 中村事務所

飲食店支援専門の中小企業診断士行政書士です。事業承継の支援も致します。

後継者と先代との関係!

2023年の中小企業白書によると事業承継後、先代社長の7割が会長・顧問で残っているとの事である。

 

対外的な信用や事業運営の円滑化には必要だろう。だがいつまでも権限を渡さなかったり、何でも口出ししたりする先代もおり、後継者が萎縮している例もある。

 

中には黄金株を持ち、それをちらつかせて、いつまでも自分の影響力を残そうとする先代もいると聞く。

任せる事は育てる事であり、老害にならぬように後進に道を譲らねばならないと思う。

 

私の顧客の中にもいつまでも後継者である息子に実権を渡さない先代がおられる。

 

その為、後継者はいつまでたっても事業を引き継ぐといった覚悟と意欲が欠落しており、仙台への依存体質が残っており、加えて、従業員たちも先代の方を見ながら仕事をしているような感じがして、会社の経営体制が刷新できていない。

 

通常は、経営者が若返りすると新たなことに取り組んだりして、生産性が向上するなど業績が良くなる傾向が顕著になるのだが、この会社には難しそうだ。

 

先代は息子に社長の座をせっかく譲ったのだから段階的に任せる範囲を拡大し、後継者はこういった依存体質を改め自分の経営チームを確立して「第二の創業」など新たな取り組みをして社内を活性化させていかなければならない。

 

後継者は自社の財務状態を理解しておかなければ円滑な経営は難しい。数値に基づき判断し決断することを習慣化せねばならない。

簿記の勉強をしておくことをお勧めしたい。