団塊世代の中小社長も今や69〜71歳である。引
退年齢の70歳を迎え、後継者不在で廃業するの
は辛いものだ。昔は家業のある家に生まれたら
当然に子供が後継者だったが今は違う。自由に
させていた子供に今さら継いでくれとは言えな
いと悩んでる社長も多い。子供が気を利かせ自
ら継いでくれたらこれ以上の親孝行はないだろ
うが、親の事業に魅力がなければ、また今の会
社にいる方が将来的に自分の為や自分の家族の
ためになるのであればいくら親孝行をしなけれ
ばと思ってもそうはいかないのが実情である。
それは奥さんからも同意してもらえないことも
多く、息子は息子で悩み苦しむものである。ま
た息子に継がせるだけの経営者としての資質が
なければこれはこれで問題である。会社も業歴
を重ねると会社の規模や従業員数も増えている
であろう。そういった規模が大きくなった会社
は単に息子だからと継がせてもうまくいかない
ケースが多い。その業界の専門知識や実務能力
と共にリーダーシップも必要であろう。父親が
カリスマ過ぎていたら尚更継ぎにくいものだ。
従業員や取引先などはカリスマ社長だからみん
なが慕いついてきたこともあるだろうし、無能
な人間が単に息子だからという理由ではなかな
か円滑にバトンタッチできないだろう。従業員
達も家族から後継者をと分かっていても素直に
はこの現実を受け入れられない人もいるのでは
ないのだろう。息子も真剣に親孝行したいな
ら、親に余計な心配をさせずに、自らも経営能
力を身につけ誰からも批判されることのない後継者となろう。そして継いだ会社の更なる成長発展に力を入れよう。