企業や店ではこの人手不足の中、リファラル採用やインフルエンサー採用に注目が集まっているらしい。リファラル採用は昔からある社員からの紹介制度だが、この人手不足の中、よりこの制度を活用する企業が増加中である。どんな人か分からない人を新規で採用するより、実際に働いている社員の紹介の方がリスクは低いであろう。
知らない人を採ってはいけない 新しい世界基準「リファラル採用」の教科書
- 作者: 白潟敏朗
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/01/23
- メディア: 単行本
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リファラル採用とは、人材募集の際、社員を通して知人・友人の紹介・推薦を受け、選考を行う採用手法で、社員紹介採用とも呼ばれている。
特徴としては、
・社員の元同僚や学生時代の友人・知人といった人的ネットワークを活用して採用選考を行う
・自社の魅力や社風を伝えやすく、企業の社風・適性に見合った人材を集めやすい
・社員の人脈を活用して人選するため、採用媒体や紹介会社の利用に比べ大幅にコストが抑えられる
一方、インフルエンサー採用はリファラル採用と比べて、採用の目的と狙いが異なるものだが、注目されている。InstagramやTwitterなどSNSでの発信力や影響力を持つインフルエンサーを優遇的に採用し、新たな販路開拓による業績向上やブランディングの強化に取り組んでいる。
応募の際、フォロワー数が多い、投稿に対する「いいね!」が一定数を超えているなど、企業が設けた条件をクリアすれば、選考が免除されて一気に最終面接へ進めるなどの優遇措置を受けることができたりする。
また採用後、インフルエンサー手当など優遇制度の拡充もし、インセンティブを高めている。単なる人材の確保ではなく、その人が有する発信力を活用して企業業績を高めている。こういった販売チャネルの多様化など販売促進の狙いが大きい。
ファッション業界などは、SNSのフォロワー数が多い人を積極採用し優遇し、どんどん積極的に自社製品を売ってもらっている。確かにフォロワー数の多い店員の発信力を活用すれば、店や企業としても費用対効果の高い広告宣伝にもなるだろう。
見せかけのフォロワー数か否かの審査もするらしく、資金を投じて増やしたフォロワー数はすぐ見抜かれるらしいので要注意である。Twitterは匿名によるものが多いが、地道にコツコツと投稿実績を積み上げれば、これほど潜在需要を顕在化でき、ビジネス展開できるツールはない。
「百聞は一見に如かず」で私も、ある方の料理教室の開催を私のTwitterで紹介してあげたら想定外の集客であった。紹介する商品・サービスにも寄るが、効果測定をきっちりとして次に活かしていきたいものである。いずれにせよ、時代に乗り遅れてはいけない。
もちろん、今、問題視されているステマ(ステルス・マーケティング)のように、消費者に宣伝と気づかれないような悪質な宣伝行為に加担してはいけない。それをすると公正中立で信頼ある取引ができなくなり、後々大きな痛手となる。
せっかく積み上げたフォローさんは大切にしなくてはいけない。うまくこれらを活用して自分も企業も利益を享受しあう関係を続けたいものである。