以前、知人を通じて独立開業したばかりの人の紹介を受けた。エコ関連事業の営業マンをしていた人で、行政書士の資格取得を契機に独立されたようだ。しかし気合満々で開業したのはいいものの、半年たっても依頼客0で、半年分の運転資金と生活費を用意しても開業だったが、もう資金も枯渇してきたので焦りの表情がすぐの分かったものであった。
中小企業診断士の資格を取ったら読む本 II: レジェンド診断士の金言
- 作者: 小林勇治,八木田鶴子
- 出版社/メーカー: 同友館
- 発売日: 2019/08/01
- メディア: 単行本
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私はその頃は中小企業診断士として独立し、既に6年経っていた頃である。士業開業者としての先輩として、その人には色々と相談に乗ってあげた。また顧客も紹介をしてあげて、その人としては大変うれしかったはずである。
それから暫くは連絡もなく、私も「連絡がないことは元気の証。忙しくしてるならそれが一番」と思い、気にはなっていたが、一切の連絡をしなかった。1年くらい経ち、知人から、「当の本人は今すごく忙しくなって、喜んでいるようだった」との近況報告を受けた。
私は知人に言った。「いくら忙しくても電話一本くらいできるだろう。苦しい時に毎日のように指導をして、且つ、顧客まで紹介をしてあげた私に対して、感謝の気持ちは全くないのだろうか」と怒りを抑えながら、苦言を呈した。
知人は、「そりゃそうだな。今度、言うとくから」と申し訳なさそうに言った。しかし連絡は来なかった。呆れるが自分も人を見る目がなかったと思うしかない。「人を責める前に自分を責めよう」と忘れることにした。
困った人を助けるのは当たり前だ。自分も、今はいいけど将来的にいつ困ったことになるかは分からない。その時の為にも、人にはよくしておかないといけない。そう私は常日頃から、思い考えて行動している。
(まとめ)
「他人が困った時に助ける人は、自分が困った時も助けてもらえる」との事を信じていきたいと思う。自分が困った時に誰からも助けてもらえないのは、まだ他人が困っている時に真の人助けをしていないからであろう。
そして、自分が困っている時に助けてもらったら、今は忙しいからと知らんぷりをしていけない。この世知辛い世の中で、「礼節を重んじる」という事を念頭に置いて、人付き合いをしなければ。そうしないと、その内にまた辛い思いをするだろう。