中小企業診断士/行政書士 中村事務所

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昔、仲の良かった兄弟も相続発生で絶縁状態!(下)

・・・・・続く

 

 

知人も最初、次男からそれを聞いた時、10万程度だったのであまり問題にせずに、同情して次男の行為をあえて責めなかったようだ。だが金額がエスカレートして、定期を解約したとの事を銀行から聞き、気づい時は300万ほどに膨らんでいた。

 

そしてそのバツイチ女性に貢いでいたことが姉二人にも発覚して騒動が起きたのである。姉二人も次男を叱ったがもう開き直り、長男と同様に連絡を遮断したようだ。母もその騒動を知っている筈だが、弟であり一緒に生活している次男をかばっているので、精神疾患で静養している妹を除き、母・次男vs長男・長女・次女の戦いの構図が鮮明となっている。

 

 

身近な人が亡くなった後の手続のすべて

身近な人が亡くなった後の手続のすべて

 

 

知人も父の死を機会に遠方にある、先祖代々の墓を実家の近隣に移転するように計画していたが、そういう状態なので次男に「墓だけはきちんとやれ」と手紙を送り、後は任せたらしい。すると1周忌を前に墓の段取りはしたようだが、その墓の建立者名には長男である知人の名前はなかったようである。

 

そして1周忌も長男である知人と姉2人は呼ばれなかったとの事である。そのことに対して知人は次男に対する怒りと共に多少の認知は入っているかもしれないが、黙認する母親への不信感が相当募ったようだ。

 

葬儀の時に喪主を務めた長男を無視した一連の行動に知人も相当な嫌気を差したようだが、家族と言う事実は動かしようもなく、本当に悩んでいる様子であった。

 

考えれば昔から長男である自分よりも次男の方を可愛がっていたことを思い出したくないのに思い出したようである。

 

父が亡くなり喪主をやった長男をないがしろにした実家を見離したくなったようでもあるが、そうはいってもたった一人の母親である。母はもう83歳であり、このまま弟とのトラブルで実家に帰れない状態の中で、母にもう会えないのは辛いものである。

 

もし強引に実家に帰っても弟と大喧嘩になるのは間違いなしで、その状態を母親に見せて、心労から何かがあっても困るものだ。

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2派に分裂した状態で、また肝心の母親を相手側に取られている中、双方ともなかなか行動に出れず、知人の方から取りあえず父の遺産分割協議をして実態を明確にしないと何の解決もできない旨を手紙で伝え、その際に次男に使い込みをした300万の返済を早急にするように促したようである。だが内心、話し合いはもはや不可能で、家庭裁判所へ調停の申し立てをするようになるだろうと言っていた。

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一人の不始末により、家族がばらばらとなり、残された母のことが気の毒だが、みんな引くに引けない。もし今、母の相続が発生したらどうするのかが一番心配である。こんな家族間の人間関係が最悪の状態の時に、家族が一つになって無事に葬儀を執り行う事は困難な気がする。弔問客も微妙な雰囲気を察することだろう。

想定外の展開に備え事前準備を徹底せねばならぬが辛いものである。