中小企業診断士/行政書士 中村事務所

飲食店支援専門の中小企業診断士行政書士です。事業承継の支援も致します。

飲食店のあり方!

飲食店はF(原材料)L(人件費)R(賃料)が主要費用で、特にFL両方の合算で60%までに抑えることが望ましいが、最近の物価高と人件費高で難しくなっている。原価を下げると品質に問題が生じ、人件費を抑制すると接客が悪くなり、顧客離反の原因となる。店とお客が利益を享受できる調整が重要であるが、なかなか難しい。

 

特に「店は人なり」で人のマネジメントは大変である。

人手不足から生じる人材獲得競争から生じる人件費の高騰や最低賃金の引き上げからくる上昇圧力から売上はまだまだ回復途上なのに費用負担が経営を大きく圧迫している。

その為、大手チェーン店は配膳ロボットなど機械化・省力化に力を注いでいる。

 

そのオペレーションの機械化・省力化だが、料理を客席に運ぶ配膳ロボットは既に知られている中、今度は飲み物を作って運ぶロボットが出現するようだ。注文→作製→提供までの全てを担う「自動ドリンク提供ロボット」。通常なら店でドリンクの注文を受ける場合、複数の作業と人手が必要。このロボットは、人手不足に悩む飲食店の救世主となるだろうか今後の行方に注目である。。

 

 

飲食店の集客に欠かせないのが広告宣伝費である。

自社でホームページを持たない店などは大手グルメサイトを活用して集客しているが、①広告掲載料が高いから②ユーザー評価が信用できない、等でそのグルメサイト離れが生じているが、それでも経営者はの評価を気にするようで、その良し悪しで一喜一憂し現場を叱咤激励するようだ。確かに現場運営者はそれらを参考に緊張感を持って働くだろうが、過度に評価を気にすると逆効果になる。

 

それはインスタ映えする料理写真も同様で、思わず撮影したくなるようになる目を引くような彩りが綺麗な料理器や盛り付け方などにこだわり過ぎた料理などに拘る店がある。その結果、本来必要な味が二の次になるような店もたまにお見かけする。

 

もう今は、みんなが当たり前のように提供された料理をスマホで写真撮影してSNSへアップするのがパターンになっており、困った一面もある。店の調理人も他店との差別化で話題性を有した盛り付けを必死に開発している。こんなことでいいのかと思ってしまうもの。

 

もちろん料理は見て食べるもので見栄えが大事なのは当然だが、そればかり気にして本来の料理の大切さが後回しにされては問題外のような気がする。

 

早いもので、今年も残り1カ月と少し。飲食店ではコロナの第8波が心配されるので、忘年会を今月に前倒しするお客さんが増えているとの事らしい。コロナ前も限られたキャパの有効活用策として、11月の早期割引で12月の集中を回避する店が多かったが、今は事情が違うようだ。でもこのコロナ禍で宴会できるだけでも満足かなと思う。

 

外食を取り巻く環境が変化する中、外食市場に柔軟に、且つ適確に対応することが飲食店には求められる。市場の変化に敏感に対応していかなければ、店舗存続は難しいことを再認識せねばならない。