中小企業診断士/行政書士 中村事務所

飲食店支援専門の中小企業診断士行政書士です。事業承継の支援も致します。

コロナ過で定着した飲食店の業務の機械化!

 

 

飲食店でまた人手不足が顕著になり、従業員への負担が問題となっている。従業員の自殺や勤務中の過労死も発生し、特に大手外食は世論から叩かれ適正な労働環境への対応に追われている。外食産業はイメージが大切だけにこういう事件は致命傷である

 

だが、それでも、ある牛丼店では相変わらずワンオペを続けており、従業員も辛そうで、客にぼやいている。そういった人達の犠牲の元、安く牛丼を提供できても美味しくないと思うお客さんは多いと思う。

 

 

 

あるファミレスに入ったら、客が勝手に席に行き、注文はタッチパネル、飲み物はドリンクバーでセルフサービス、料理提供は配膳ロボット、会計はセルフレジ。従業員は片付けの時だけホールに出てくる。感染対策を優先し、且つ、人手不足にも対応する為に仕方ない点もあるが、本来、大切なホスピタリティ精神がなく寂しさを感じる。

 

外食は他の産業よりも粗利益率(付加価値率)が高い業種である。200円で仕入れた食材を3倍近くの値段で売る商売。原価と売価の差額は料理の加工賃(調理の人件費)や接客及び快適な雰囲気づくりに充当されるといわれている。今後もこの非接触型運営が続くのだろうが、先行きの不安を感じる。

 

コロナ禍で離れた働き手の獲得も難しく、人手不足が続く状態の店が多い。人を変動費化にして店の都合を押し付けた店にはまた同じ事があるかもと思い復帰しないのは当然か。時給アップ、入店祝金を出しても集まらないとは悲しい現実だ。

 

 

「企業は人なり」を再認識して人を大切にする店づくりをしてもらいたい。ES(従業員満足)はCS(顧客満足)である。従業員を大切にしたら、従業員はお客様を大切にするもの、その結果、そのお客様が店を支えてくれ、収益力があり地域一番の永続店が実現できるはずである。頑張ってほしい。