店のプライドも大事だが従業員や店を守ることが大事
地元で老舗の割烹料理店がある。価格は高いが地域の富裕層を中心にハレの場では必ずこの店を活用するといった地域に於ける絶対的な存在感を持っている店である。しかしこの店もコロナ感染による行動自粛から売上が急落状態だ。
元々は夜の営業だけだったが、このままでは金が回らないと判断した店主がランチ営業も開始した。
最初は敷居の高い店で顧客をある程度品の高い店に照準を合わせている店だから一時の経営不振でブランドイメージを崩しかねない行動は慎ん方がいいとの声も強くあったが、店主のこれはひょっとしたら長引きそうだとの感からスタートすることにしたのである。背に腹は代えられぬ状態である。
ストアコンセプトの変更で従来の顧客が離反する恐れよりも幅広い客層の拡大を目的としたのである。
雇調金や給付金も活用し何とか資金繰りの確保に奔走する店主。店と従業員を守る必死の姿勢が地域住民に伝わる。店頭で持ち帰り弁当も手頃価格で販売中だ。
高単価業態では昼の客が夜に繋がらないと夜だけの効率経営の形を崩さない店が多いが、この店の事業継続への本気度は違う。この頑張りに地域住民は応援してくれるであろう。
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