売上が伸びると経営者は嬉しいが従業員は大変。従業員が経営者を慕っていたら経営者の喜ぶ顔を見て従業員も嬉しくなるもの。そうでなく一体感がない店は従業員はしんどい目をするのが嫌だから不機嫌になる。
そのような従業員の中でもホールの人はお客さんから美味しかったよ、ありがとうと言われればそれだけでも頑張ろうと思うものである。しかしお客様が見えない接触しない調理人達はそういう思いをすることはない。気配りができる店長やホールの人なら、調理人達にも、「お客様が喜んでましたよ」「美味しいと仰っていましたよ」とか一言伝えたらいいがそれができない人達も多いし店の仕組みとして定着していない店も多いだろう。
隔離された調理場で働く調理人たちは店の売上が増大するとその分仕込みや加工の手間が増えるので大変である。料理が好きだから調理人になった人達も過酷な繁忙状態には嫌気するものだ。
飲食店って、売上が増えると直接的に嬉しいのは経営者だけである。調理人はその分仕込みも増えてしんどくなる。調理場は仕込みとオーダー品への加工との作業がある。その仕込みの負担を減らすために、人気料理店から売れ筋を外注している店もある。
そういう店からすれば商品を外注し店内で少し加工して提供するという事は仕込み作業の負担軽減になる。売上が増えたら、発注を増やせばいいだけだから店も楽でその分を他の作業に回したり、調理人数を減らして接客メンバーを増やして顧客満足度を高めることも可能だ。
但し店内加工で鮮度の高いイメージが定着しているなど顧客に対するブランドアイデンティティを重視する店はちょっと考えないといけない。
*ブランド・アイデンティティとは、自社のブランドを顧客にどう思ってほしいかを明確にしたもので、競合と差別化する役割を持っているものである。
飲食店で仕事をする以上、お客様に「ありがとう。美味しかったよ」など感謝の言葉を頂いたら嬉しいものでその言葉を頂くことをモチベーションとして頑張るスタッフも多い。但し、店で気分よく働こうと思ったら店を存続させるために、店の売上と適正利潤が必要なのは当然だ。
近江商人が残した「売り手の都合だけではない、買い手のことを第一に考えた商売と商いを通じた地域社会への貢献」を表す「三方よし」は多くの経営者の指針となっているが、飲食店も、店が潤い、スタッフたちも金銭的に満足し、且つ、お客様も満足するといった「店」「スタッフ」「お客様」の三者が満足するような店づくりをしたいものである。
誠に恐れ入りますが、ランキングに参加していますので
ポチッと頂ければ嬉しいです。宜しくお願いします。