中小企業診断士/行政書士 中村事務所

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高齢化の進展でくつろげる喫茶店が必要だ!

 

 

 

中国ではここ最近コーヒー市場が急拡大しているとの事だ。お茶文化が広く深く浸透する中国で、急拡大させるのは容易ではなかったはずだが、若者を中心に急速に拡大中である。珈琲店もここ10年で9倍の店舗数の増大と如実に数字が物語っている。

 

人口規模の違いもあるが、コーヒー市場が発達している日本の市場規模(3兆円)をあっという間に抜き去り、にわかに中国コーヒー市場が注目されてきている。現地独立系やグローバルに展開する外資チェーン店も出店を急いでいるようだ。

 

2017年の世界の消費量の伸び率が2%だったのに対し、中国は15%。1人当たりの消費は年4杯で、日本の約200杯に比べてまだ少なく、成長余地が大きいのが魅力である。どこまでこの市場が伸びるのか見ものである。

 

高齢化が進展する日本では「人とのふれあい」や「くつろぎ」を大切にする高齢者たちがよく「フルサービス型喫茶店」に足を運んでいるようだ。

 

 

 

この「フルサービス型喫茶店」は高齢化の進展を背景に、高い需要が見込めるとあって、各社がこぞって参入を急いでいる。しかし、先発店の「コメダ珈琲」と似通ったコンセプトに留まり、追随店も明確な差別化を図れず、「コメダ珈琲」の優位性が崩せないようである。その結果、「コメダ珈琲」は、外食市場における独自のポジションを確立し、FC加盟店を中心に全国で「フルサービス型の喫茶店」のチェーン展開で絶対的な地位を持てているようだ。

 

※「フルサービス型の喫茶店」:店舗店員がお客様に対して席への案内、お水・おしぼりの提供、ご注文の伺い、ご注文された商品の提供を行う喫茶店

 

 

私もそのコーヒーが好きでよく休日朝に近くのガストにモーニングコーヒーを飲みに行く。そのガストも高齢の方々が多く来られているが、足が悪い方も多く自分達が取りに行くドリンクバーに不満を持っておられるようだ。大手ファミレスチェーンの中には、ドリンクはお客さんが勝手に取るものとのオペレーション設計になっている店が多い。

 

 

 

店員もその認識が浸透しており、高齢の方が使い勝手が分からずドリンクバー付近で困っているのに、店員は無視している状況の店も多い。困っている人は助けるのが当然と思うが、見ていて不愉快に感じるものである。

 

飲食店が最も大切にしなければいけない、「お客さんに対するホスピタリティ(真心あふれるおもてなし)」を完全に忘れている。一人のお客さんを特別扱いしたら全員にしなければいけなくなり、作業負担が増えるという理由から無視している人もいる。「どのお客様も特別扱い」といった店づくりを徹底しなければいけない。売上が伸び悩むファミレスもこの確実に増加する高齢者のコーヒー市場を取りこぼすことがないようにしなければいけない。

 その近辺には、近くに「コメダ珈琲」など今人気のある落ち着いてコーヒーが楽しめる「フルサービス型喫茶店」がなく、仕方なくガストに来ている人も多いみたいだ。

町の喫茶店が壊滅状態の中、今後さらに増えていく高齢者のニーズに対応する為にも工夫が必要である。外食市場はデフレの影響もあり、20年前の29兆円が今は26兆円まで低下している。縮小傾向にある外食市場の中で、成長が期待されるそのカフェ市場に適合させ、収益を増やす努力が必要だ。

 

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因みにあまり意識したことはないだろうが、「カフェ」と「喫茶店」には大きな営業区分がある。それは、「飲食店営業」か「喫茶店営業」かという違いである。 営業区分上で見た場合、カフェは「飲食店営業」、喫茶店は「喫茶店営業」に該当する。

 

「食品衛生法施行令第35条(営業の指定)」によると、「飲食店営業」と「喫茶店営業」はそれぞれ以下のように定められている。

 

<飲食店営業>

  • ・酒類の提供可能
  • ・調理全般可能

食品営業許可+飲食店営業の基準で申請が必要

 

<喫茶店営業>

  • ・酒類の提供不可
  • ・調理は基本的に不可

食品営業許可の申請のみ

 

*法律上「飲食店営業」となる店は、アルコール類の提供や調理が許可されているが、「喫茶店営業」は、アルコール類はもちろんのこと、調理を必要とするご飯は提供ができない。、あくまでトーストやお茶菓子などの商品提供のみとなる。ここら辺の線引きは難しいが、中には本格的な商品の提供を始めた喫茶店もたまに見かけるものだが、営業許可はどうなっているのだろうかと思う。

 

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