男女格差があるからと日本はその格差是正に必死である。世界各国の男女格差の報告書では、日本は過去最低の121位との事。
153か国を対象に教育、健康、経済、政治の4分野についてだが、日本は先進7か国の中で最も低い順位で、中国や韓国よりも下だそうだ。しかし、その女性たちの生活実態は酷い状態に追い込まれつつあるようだ。
女性の晩婚化による高齢出産で、介護と育児を同時にされている家庭が多くなっている。自分の親の面倒を見るのは当然の事と言いながらも、実際の親の介護負担はきついものだ。
育児は成長を確認できる楽しみがあるから、しんどくても頑張れる一面があるが、介護はよくなることがないから精神的・肉体的にきついものである。
またいつまで続くのか先が見えないこともストレスの溜まる原因だ。しかし自分を育ててくれた親にはいつまでも長生きして欲しいものだから難しい所であろう。
どちらか片方でも負担が重くノイローゼになる人が多い状態。耐え切れず介護苦を原因とした事件もよくニュースになっている。
また今は、女性の社会進出は当然になっている。生活手段の為に働く人もいれば、高学歴女性が増えて働く意識の高い女性の増加、人手不足からの社会ニーズなどと、働く女性の動機は様々で、女性の活躍の場は増えている。
その結果、働く女性にとっては、仕事・育児・介護と三重苦の女性も多く存在する。
子育てをする女性はそれだけで大変なのに、親(or義理親)の介護も、娘としては放っておけない問題だ。
少子化と高齢化の同時進行が続き、特に、女性の晩婚化で出産年齢が高齢化し、親の介護と子育てを同時にしなければならない世帯(ダブル・ケア負担の世帯)の増加は避けられない状態。自らもしんどい年齢になってきており、20歳代のような元気さは既にない。
そういう状態なのに、育児・介護のダブルケアは大変で、そこに仕事をバリバリやって、その仕事も生きがいにしていた女性はやるべき事が多くあり過ぎて大変だ。
将来、ダブルケアに直面する可能性が高い「ダブルケア予備軍」は年々増える傾向にある。その背景は、女性の晩婚化による高齢出産が更に増えていることが大きな原因だ。
「ダブルケア」を行うことにより生じる問題としては、
- 子どもと過ごす時間が少なくなる
- 仕事ができない
- 自分の時間が取れない
- 孤独になりやすくなる
- 精神的、体力的な負担が多い
(最後に)
頑張る女性を夫がカバーすればいいのではと言うものの、なかなか夫の理解と協力がなく、そう簡単にはいかないものだ。「働き方改革」による残業抑制により、定時退社のサラリーマンが増えている筈なのに、何故かまっすぐに帰らない、「フラリーマン」が増加中で、奥さんにそういう負担を押し付けている男性が多いようだ。
男性の育児や介護に対する意識と行動が変わらねば、この問題は一向に改善されないであろう。夫婦で助け合い、夫婦愛から家族愛に。これをうまくやった家庭がこの苦難を向けることができるはずである。