三菱電機で新入社員が上司のパワハラで自殺した。なぜこれほどの大企業、誰もが優良企業とイメージする会社でこんなことが起きるのだろうか。親としては、東証一部上場の日本を代表するブランド企業に我が子が入社すればこれ程嬉しいことはない。周りに自慢ができ、また子供の将来を安心することだろう。
たぶん就職内定が決まった時点で、家族内では祝杯ムードが続いていただろう。息子も社会人になりバリバリ働く自分をイメージしながら入社を楽しみにしていたはずだ。これをすべて裏切られる結果となってしまい、この絶望感から衝動的な行為に出てしまったのだろう。
兵庫県警三田署も自殺教唆容疑で教育主任だった30代の男性社員を書類送検しており、本人も大筋で認めているのだろう。当事者達の周りには多くの社員がいるだろうがその人たちはこの件を傍観していただけなのだろうか。なぜ辛い思いをして必死に頑張ってきた若者に、そんな人権を無視した酷い態度が取れるのであろうか。人間失格のこの上司を放置していた会社には重大な責任がある。
優良企業の皮をかぶった悪徳会社は多いと聞く。電通事件が起こった時もあれだけ報道がされて社会で話題になったにもかかわらず、あの優良企業が社会から相当なバッシングを受けたことは記憶に新しい。労働者に対する扱いでは、社会の教訓になったはずだったが、それなのに同じことを繰り返す日本の懲りない会社。「人の振り見て我が振り直せ」の意識はないのか。
大企業とはいえ、消費者を相手に商売している会社。誰がこんな会社の製品を好んで買うだろうか。私の周りにもエアコンなど多くの製品を購入している人がおり、皆が今回の件を怒っておられた。三菱電機だけの問題ではないような気がするが、各社の経営陣は反省して労務管理を徹底させてほしいものだ。雇用責任は会社の社会責任の根幹であることを再認識してほしい。
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しかし、なぜこんな酷い会社の為に自らの命を絶つのか。未だ若いからやり直しはいくらでもできるはずなのに。職場の煩わしい奴らも会社を辞めたら過去の人である。一切の付き合いをしなければいいだけである。SNSも絶ち切ればいい。
嫌な職場で自分をムリして合わせるなら逃げる方が得策である。楽しい事がいっぱいある人生なのに勿体ない。一番かな死んでいるのは家族だ。士を選ぶより事前に親に相談したらよかったと思うし、残された親はそれを何故しなかったのか自分を責めるだろう。本当に親は悲しんでいる。親不孝者だよ。
我が子も来春から社会人となる。6月に就職の内定を頂き、親子共々すごく喜んでいた。その内定の会社は誰もが知る大企業なので私も息子も自慢しまくりである。しかし今回のこの事件で自分を恥ずかしく思っているし、同時に息子のことが心配になってきた。
今は自己の権利を主張する人が増えてきた日本でも、やはり弱者が声高に主張できない風土があるものだ。それに押し潰され自分では何ともできない現実に直面した時に人間の弱さが出るもの。まだまだ未熟な若者にはその精神的な負担は大きい。
それを周囲の年長者などが手を差し伸べてやるのが普通なのに、その年長者が自分ことばかり考え、上司や会社側に加担するようなことが多い。同じ釜の飯を食う仲間、その仲間の絆はないのか。嫌な世の中でなったと感じる。
日本人はブランド志向が強いが、就職する際は企業のブランド力だけに固執してはいけない。その選択が自らの人生を狂わせるのだ。