中小企業診断士/行政書士 中村事務所

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ワーク・ライフ・バランスは大切だ!

「働き方改革」で長時間労働を是正する会社は多い。働き方改革とは「1億総活躍社会を実現する為の改革」である。人口減少(2008年をピークに減少)・労働力人口の減少に歯止めがかからない中での対策である。

 

 

2019年版 ふぞろいな合格答案 (エピソード12)

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「長時間労働の是正」、「正規・非正規の不合理な処遇差の解消」、「多様な働き方の実現」という3つが柱になっており、この実現に向けて、

 

(1)非正規雇用の待遇差改善 (2)長時間労働の是正 (3)柔軟な働き方ができる環境づくり (4)ダイバーシティの推進 (5)賃金引き上げと労働生産性向上 (6)再就職支援と人材育成 (7)ハラスメント防止対策、

これら7つを具体的な取組みとして挙げている。

 

 

 

 

特に長時間労働による過労死や自殺・鬱病などの精神的疾患防止の為の対策は早急に講じなければならない。

 

人々の間で、この長時間労働の是正に向けた機運が高まっており、TV報道などもこの話題を取り上げているお蔭で、特殊な業種を除き、社会全体で「仕事は定時で終わるもの。17時になったら、みんな一斉に帰宅するように」と会社が強制的に定時を守らせるように徹底している。最初はみんな違和感があったが、続けている内に当然のことと認識するようになってきている。

 

 

 

因みに、私の友人はある厨房機器直販メーカーの営業企画本部長をしているが、彼がこのポストに就くまでの下積みは相当であった。現場で実績を積み上げないと出世できないから必死に営業成績を伸ばそうと早朝から夜遅くまで営業の周り、休日も返上で頑張っていた。一応、完全週休2日制の会社ではあるが、それに甘えていては成績なんか伸びる訳がないと毎日仕事漬けであったらしい。支店長に出世した時は部下にも口酸っぱく「暇があれば営業に回れ。休み?何をバカなことを言ってるんだ。やる気がないのなら辞めてしまえ」と鬼の形相で叱咤激励していたらしい。

 

そんな彼と先日会って話を聞くと、「今は定時になったらきっちりと退社している。有給休暇も長期リフレッシュ休暇もきっちり取っている。明日、平日だけど部屋のクーラーが壊れたので買いに行くから有休をとった。この時代、上の者から率先して、定時に帰り、有給も取るようにしないと若い子が休めないからね」との事であった。昔の彼と全く違うから驚いたものである。でもいいことだなと思った。

 

 

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そうは言っても中には、まっすぐ家に帰りたくない、会社に帰れと帰らさせられても自分の仕事が溜まっているからどこかファミレスででも仕事を片付けないといけない、という人も多い。その結果、随分と暇を持て余す会社員が時間潰しをして帰宅するケース、別の場所で隠れて仕事をする人も多いようだ。この制度は、「仕事と家庭生活の調和」といったワーク・ライフ・バランスも目的の一つになっているので、こういうことはあまり好ましくないと思う。

 

ワーク・ライフ・バランスとは、

仕事をしなければ収入が得られず、経済的に困窮する原因となる。一方、長時間労働では心身の健康を害するほか、家庭がほったらかしになる。これらを両立するには、仕事と生活のバランスを取ることが重要だ。仕事と生活のバランスを崩したことで起こる悲惨な出来事は、労働者にとって日々の生活や将来への不安が募り、精神的に追い詰めることになる。その結果、社会の活力を低下させてしまう。更には多忙で安定した生活ができないことにより出生率低下・少子化に繋がり、人口減少の原因となるなど負の連鎖状態に陥ってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

これら「働き方改革」の制度は「業務改善」とセットでないと機能しないのは当然である。業務の棚卸をし、業務を見える化して皆で情報を共有しよう。そして知恵を出し合い、最適な業務の仕組みを確立しよう。その際には、自社でやる事・他社にやってもらう事(アウト・ソーシング)、人がやる事・AI(ロボットなど機械)がやる事、などと業務マニュアルも見直しをしよう。ムリ・ムダ・ムラのない仕事を徹底して、働き甲斐のある職場に皆でしていかなければいけない。皆の会社だから。

 

 

 

これらから見て、会社勤めだと色々と問題もあるが、その点、自営業は時間の制約はなく、やりたければ自分のペースでいくらでも仕事ができる。しかしこのダラダラ労働が、生産性向上の意識を低下させる原因でもあるから要注意である。