中小企業でも複数の事業を抱える会社は多い。中核事業の補完事業や将来の安定成長に向け多角化経営をする会社など多種多様である。
事業内容や成長段階にもよるが、組織分権化を進め、現場に権限を委譲して迅速な意思決定をさせることが多い。しかし分権化を推進するのはいいが、任せっきりはよくない。
分権化された事業単位の寄せ集めでは全体の経営力及び、組織の強みを発揮できない。「分化と統合」を徹底させないといけないだろう。それがグループ全体の経営力の発揮には必須である。
中小企業の中には、金儲けの為に創業した社長は何の考えも経営理念もなく、儲かると思うと色々な事業に手を出すので、何が本業か分からなくなっている。そんな会社は事業単位での損益管理がされず、成長性の予測精度も甘い。どの事業に経営資源を重点配分するかも不明確。
結局、総てが中途半端になり廃業の道を辿る。
理念なき経営者は常に新たな事業シーズや顧客ニーズにアンテナを張っており、その情報をキャッチする能力は卓越しているがそれらを事業化するのが苦手なようで、常にブレまくり、朝令暮改の経営スタイルで周りがついてこないのが実情である。経営の基本に立ち返ろう!
特訓問題集〈2〉中小企業経営・政策 中小企業施策 (2018年版TBC中小企業診断士試験シリーズ)
- 作者: 加藤匠,渡邉義一,山口正浩
- 出版社/メーカー: 早稲田出版
- 発売日: 2019/03/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
いくら技術力があって親企業からその技術を評価され、またその技術の信頼に基づく長期安定的な取引関係があっても、自社ブランド製品がなく、単なる下請けの便利屋に使われるだけでは勿体ない。
下請依存では将来の成長余地が限定される。親企業の経営方針や業績に左右される経営を改め、自社ブランド製品をつくり「脱下請」を実現しよう。
自社製品があれば、社員もやる気が出て社内が活性化する。もちろん親企業との取引は従来通り、継続しながら売上に占める自社製品のシェアを段階的に高めていくように事業計画をつくりましょう。
今まで親企業に依存していれば受注できたから、営業力がないのが現状であろう。まずは販路開拓に向けた営業体制の構築をし、販売チャネルの整備をしていく事が大切である。
どうやって需要を創造し、自社ブランド製品と親企業からの受注製品の供給を効率化するかは社長の手腕にかかっている。
中小企業診断士 最速合格のための スピード問題集 (1) 企業経営理論 2019年度
- 作者: TAC中小企業診断士講座
- 出版社/メーカー: TAC出版
- 発売日: 2018/09/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る