中小企業診断士/行政書士 中村事務所

飲食店支援専門の中小企業診断士行政書士です。事業承継の支援も致します。

早いうちから親子で事業承継の話をしなければ!

家督相続を理解している長男がいれば苦労はないが、そういう時代ではない今、子供は職業選択の自由を主張し、家業に見向きもしない。学校を卒業し大企業で生活が安定していたら尚更だ。息子の奥さんの理解と協力も得られないケースもある。子供を後継者にする為の平均的な説得期間、普段対話ができている親子の場合、1年以内が33%と多いができていない親子は同じ1年以内は26.6%と低い。後継者の選定を始めてから了承を得るまでの時間に差があるが、「時は金なり:タイム・イズ・マネー」なので普段からの親子の会話は大切にしていこう。

 

?4訂版?税理士が見つけた!本当は怖い事業承継の失敗事例55 (失敗から学ぶ実務講座シリーズ)

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長男に会社を継がそうと説得するが拒否されたので、創業時から共に頑張ってくれた右腕的な存在の従業員を後継者にして承継体制を整備する事となった。他の従業員・取引先や銀行など周りへの理解と協力も得られ、いざ承継という時に、急に長男が自分の勝手な都合で継ぐと言い出した。実は会社でリストラに合いそうな懸念があるらしく、それなら親父の会社を継いだ方が得策だと自分勝手な都合で決断したのであろう。迷った社長だが、やっぱり自分が苦労してつくった会社だから血を分けた長男に継がせたいと今まで進めてきた承継計画を覆すと大変なことになるのではと心配はしていたが長男を後継者に再指名した。その結果、社内が混乱し結局、会社を分社しないと収拾がつかなくなった。息子の身勝手な行動にみんなが迷惑することとなった。

 

 

事業承継が0(ゼロ)からわかる本

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ある会社では、事業承継で後継者が決まったら手の平を反すように前社長から後継者の方にすり寄ってきて媚びを売る従業員がいる。後継者のご機嫌を取ったりして自分の処遇を良くしてもらおうとの魂胆である。後継者もみんなに支持してもらおうと従業員達の今までの不満を聞いて、「自分が社長になったらあれもこれもみんなの為にやる。だから俺と一緒に会社を儲かる会社にしよう」と飲み会の席で威勢よく誓うものだ。結局、従業員達の待遇改善による出費で低収益体質の会社になり下がった会社。「損して得せよ」と後継社長も考えてまず先行投資をしたのだろうが、その従業員達はもらうだけもらって去ってしまったのである。人間力のない後継者ではよくあることで金の切れ目は縁の切れ目で金でしか牽引できない後継者には誰もついて来ない。後継者は自分が経営力を発揮できるように自らを磨き真のリーダーシップが取れるようにならないといけない。

 

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