地方発の「高価格、高品質」の回転寿司が注目を
浴びている。くら寿司の3倍の客単価だが行列らしい。
客も利用動機でうまく使い分けしているようだが、
日本ほど業態の陳腐化が早い国はない。飽きやす
惚れやすの国民性と成熟消費社会で物が氾濫して
いるからやむを得ないところもある。一斉風靡した
店があっという間に消える日本。三ツ星レストランと
してマスコミに紹介されたら、客が殺到して対応が
おろそかになり、一瞬で酷評がSNSなどで拡散される。
この高付加価値回転寿司もTVで紹介されたから、また客が
殺到して大変なことになるのではと心配する。そして
この成功事例を見て、また各企業が参入しこの市場の競争が
激化するだろう。いつも同じことの繰り返しである、
進歩しない外食産業。模倣が容易で客に人気が出たらすぐ
真似されるので商品・サービスの企画・開発をする人も
大変である。知的所有権で保護されるほどのものでもない
からどうやって他社の追随に対抗するか知恵の
絞りどころである。
1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術
- 作者: 伊藤羊一
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単純化・標準化・専門化のチェーン理論で展開する
外食店ではマス客のニーズは満たせても、個性的で
付加価値を求める顧客のニーズを満たすことはでき
ないのだろう。チェーン理論によるローコスト
オペレーションでお客様に低価格で商品・サービスを
提供してきたチェーン店がなくなることはないが、
独自性のあるオンリーワン店が人気を集めてくる
潮流である。成熟経済の日本だから成熟消費は
自然の流れであろう。これからは「成熟消費社会の
消費者起点のマーケティング」をどこよりもうまく
やった企業がこの限られたパイの奪い合いの中で
生き残れるであろう。