厚労省が年金の受給開始年齢を75歳の繰り下げ
支給が検討されている。人手不足対策、社会保
障費の負担軽減が目的だが、認知症対策にもな
るだろう。65歳程度で仕事中心の企業戦士が行
き場をなくしたら生きがいをなくし認知症にな
るのが早いようだ。中小企業社長が認知症にな
るのが遅いのは、引退してもいつでも会社に行
けるからとも言われている。この認知症対策は
高齢化が進展する中で、家族にとっても大変な
負担である。成年後見人制度の申立ても年々増
えているが、この制度を知らずに将来を不安が
っている高齢者が多い。成年後見人制度は被成
年後見人である本人の、①身上配慮義務、②自
己決定の尊重、③残存能力の活用、④ノーマラ
イゼーション、を政策理念として、本人の財産
管理(法律行為)と療養監護を支援している。
もう既に判断能力が衰えている人は法定後見制
度を申立てをすることになるが、今はまだ大丈
夫という人は任意後見人制度を活用することを
検討しよう。これは今のうちに将来の後見人に
なってもらう為の契約を結んでおくことであ
る。ご家族の方と相談して検討しましょう。